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『みかづき』 森絵都

作者 森 絵都は1968年東京都生まれ。06年『風に舞いあがるビニールシート』で第135回直木賞を受賞。この受賞作を読んだことがあります。

本書『みかづき』は467ページの長編ですが、面白くて読みやすく、どんどん読めました。

「『私、学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在になると思うんです』昭和36年。人生を教えることに捧げた、塾教師たちの物語が始まる。胸を打つ確かな感動。著者5年ぶり、渾身の大長編。

小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。女手ひとつで娘を育てる千明と結婚し、家族になった吾郎。ベビーブームと経済成長を背景に、塾も順調に成長してゆくが、予期せぬ波瀾がふたりを襲い――。」

主人公が誰と特定できない塾をめぐる家族の群像劇です。

戦中から戦後にかけての熱い教育論が飛び交います。千明(昭和9年生まれ)は戦前の教育の反動から公教育に対し強い不信を抱いており、一方大島吾郎はソ連の教育家スホムリンスキー(1918年生まれ)に魅せられ、理想の教育を追い求めます。

私はその少し前のヴィゴツキー(発達心理学)について少し勉強をしたことがありますが、このスホムリンスキーについては全く知りませんでした。

戦後の教育史が綴られています。

昭和36年、用務員の大島吾郎は小学校の用務員室で、勉強の分からなくなった子供達に補習を行なっていました。子供達の自発を促す待ちの指導を行い、「大島教室」と評判になっていました。ある日1年生の蕗子は母・赤坂千明に頼まれ、生徒として大島教室に教え方を偵察に行くのです。そのあと、吾郎は蕗子の母、千明から学習塾立ち上げの協力を求められます。そして千明と吾郎は千葉の一軒家を借りて塾を始めます。

昭和30年代の教室や先生、自分自身や子供達の教育を追想しながら読みました。

千明は母親頼子と娘蕗子の女3人暮らし。5歳年下の吾郎と結婚し、二人の娘をもうけ、家族総出で塾を経営していきます。女5人の女系家族です。千明は熱く燃えた鋼鉄のごとき女性で、自分の意志を曲げることを知らず、「学校教育が太陽だとしたら、塾は月のような存在」、「太陽の光を十分に吸収できない子どもたちを、暗がりの中で静かに照らす月」と自分の塾を位置づけ、信念を持って突き進んで行きます。

吾郎と千明の塾が大きくなって行くにつれ、吾郎はあくまで規模を広げない補習塾、千明は受験競争に勝つ経営規模拡大と、二人の方針の違いが明確になり、千明は夫であり塾長でもある吾郎を追い落とします。

長女蕗子は義父を慕い、母への反発から「理想理想ってお母さんは言うけど、本当にそんなものがあるんですか。あるとしたら、どこに?」と言って家を出て、学校の教師となります。

母親似の強さを持つ次女の蘭、自由マイペースな三女菜々美、そして、蕗子の長男一郎と話は続いていきます。一郎はおっとりしていて、卒業後も漫然と日々を過ごしていましたが、厳しかった千明の死後、恵まれない子供達への教育の道を見つけていきます。

ひたすら強い女性陣に対し、器の大きさの感じられるおっとりした吾郎、学生時代の信念を貫く蕗子の夫の上田など、男性陣がなかなかいい。
そうかなあ。私は女性の方が男性より柔軟だと思ってきたけど。。。

夫婦、親子、子育て、老後、死、学校、教育史、教育論、女性・男性の生き方、どの観点から読んでも面白かったです。

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季節は変わって

最近撮った花の写真です。

4月5日撮影 ハナミズキ 庭

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5月17日撮影 バラ 港の見える丘公園
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ポビー 同上
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6月7日 紫陽花 開成町
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タチアオイ 同上
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季節が移るのが早いですね。もうすぐ夏です。

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緑内障 (網膜中心静脈閉塞症) 7  & 膝痛

もう梅雨入りしました。日が長くなってきましたね。

長くブログを更新しなかったので、メールをくださったり、ご心配をしてくださった皆さま、申しわけありませんでした。元気に過ごしております。

まずは膝痛から
4月の初めに痛めた右膝は少しずつ痛みが減り、階段を降りるとき以外は問題がなくなってきました。そこで草取りをし、こわごわ平泳ぎをしてみました。両方ともやっているときは問題がなかったのですが、翌日再び痛み始めました。

膝の痛みには足の屈伸がいいそうです。椅子に座って片足を伸ばして10を数え、それを両方を3回ずつ、日に何回かするといいそうです。確かに注射より効果があったように思います。

当初から2ヶ月過ぎました。未だに下りはできるだけエレベーターやエスカレータを使うようにしています。下り階段にはまだ違和感があるものの、降りられるようになりました。これで日薬で治っていくといいのですが。

それから右眼です。

いっときは少し見えるようになったかなと思いましたが、5月下旬ごろからまた霞がかかったようになってきました。また眼底出血が始まっているそうです。今週末から8月までまた3回入院し、手術を受けることになりました。それぞれ2泊3日です。

今までのルセンティス注入に加え、マキュエイド(トリアムシノロンアセトニド)をテノン下に注入するのだそうです。薬はなんでも副作用がありますので、不安がないと言えば嘘になりますが、まな板の鯉のような心境です。

この入院で前回のように筋力が落ちないようにするにはどんなことをすればいいのでしょうか。今回は退院後少し動いたほうがいいのでしょうか。入院中は暇ですので、楽しい計画でも立てることにしましょう。

ご心配いただき、ありがとうございました。

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『蜜蜂と遠雷』 恩田陸

本書の著者は恩田陸(1964年、宮城県生まれ)で、本書で157回直木賞と本屋大賞を受賞しました。500ページを超える長編で、目下本屋で平積みになっているベストセラーです。

この本を持って入院しました。術後の1時間の安静時間(読書は禁止と言われてしまいました)を除いて、眼帯をした眼でずっとこの本を読み続け、2泊3日の入院中に読み終えました。病室でテレビを見る気がしないほど、面白かったです。

「私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか? ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説」

「3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。
養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。
第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?」と帯に書かれています。

まず、目次が面白い。エントリー、第一次予選、第二次予選、第三次予選、本選となっていますが、コンクールで弾かれる有名なピアノ曲に混じって、「ずいずいずっころばし」や「『ローキー』のテーマ」、「It's only a paper moon」といった曲名が入っています。???

そして次に芳ヶ江国際ピアノコンクールの課題曲と、主だった登場人物が弾く曲が全て紹介されていて、その後で本文が始まります。

本書はこのコンクールの2週間の開催中に有能な若いピアニストたち、恩師、調律師、出場者を支える人々、審査員、取材者たちの交錯した物語です。若いコンテスタントたちは天才的なピアノ演奏から刺激を受け、このわずか2週間の間に成長していくのです。

いくら素晴らしい耳と音感を持つ天才とはいえ、風間塵のように16歳で、自分のピアノも持っていないのに、コンクールで入賞するほど難曲が弾けるようになるものでしょうか。早くにピアノに挫折した者としてはあり得ないと思わざるを得ません。

この塵は今は亡き伝説のピアニスト、ユウジ=フォン・ホフマンからの

「皆さんに、カザマ・ジンをお贈りする。文字通り、彼は『ギフト』である。恐らくは、天から我々への。だが、勘違いしてはいけない。試されているのは彼ではなく、私であり、皆さんなのだ。
彼を『体験』すればお分かりになるだろうが、彼は決して甘い恩寵などではない。彼は劇薬なのだ。
中には彼を嫌悪し、憎悪し、拒絶する者もいるだろう。しかし、それもまた彼の真実であり、彼を『体験』する者の中にある真実なのだ。
彼を本物の『ギフト』とするか、それとも『災厄』にしてしまうのかは、皆さん、いや、我々にかかっている。
ユウジ=フォン・ホフマン」

という推薦状を持って現れたのです。

そして塵は「狭いところに閉じこめられている音楽を広いところに連れ出す」ことをテーマにピアノを弾いているのです。

たくさんのピアノ曲が紹介されていますが、私にはその中の数曲しか曲名とメロディが一致しません。著者恩田は3回に一度開催される浜松国際ピアノコンクールに4回通ったと言っています。ずいぶんクラッシックに造詣の深い人です。それにしても演奏シーンの描写の豊かなことに驚嘆するばかりです。病床でiphoneのyoutubeでその曲を聴きながら読みました。この曲を風間塵や栄伝亜夜はどんな風に弾いたのか。

本文の最後のページにこのコンクールの結果が書かれています。私は途中で、クラシックに並々ならぬ知識を持つ恩田陸の経歴を知りたくて、後ろからページを開け、それを見てしまいました。サスペンスドラマの最後を途中で知ってしまったのと同じです。お読みになる方、お気をつけください。

今写真を撮っている私はこんな風な写真を撮りたいと思いました。

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緑内障 (網膜中心静脈閉塞症) 3度目の入院 6  & 膝痛

前回3月27日に入院し、右目の硝子体にルセンティスを注入手術しました。

そのあと、4月2日に小湊鉄道のバスの撮影会に出かけました。医者の承諾を得て出かけたのですが、目には全く問題がなかったものの、左膝に痛みが生じ、整形外科で治療を開始しました。これについては前々回のブログで書いたとおりです。簡単に治ると思っていたのに、出かけては悪化するということを何度も繰り返していました。特に階段の下り、坂の下りが辛いです。

こんな状態で、4月26日より3回目の右目の手術のため、入院しました。もう慣れたもので、手順もわかっているし、病院の様子もわかっているので、精神的に落ち着いていましたし、治療効果に過剰な期待もありません。自分では一番見えなかった時より、少し視力が出ているように感じる(近くの大きめの字が読める)のですが、視力検査では特に視力が出てきたということはありませんでした。

前回、前々回と同じ説明を聞いて、先ほど退院しました。今回は6人部屋で6人入室、みなさん静かでしたが、それでもよく寝られなかったのか、眠くて眠くて。

さて、今一番問題は左膝です。膝を痛めている人、特に女性はとても多いです。筋力不足が原因なのでしょうか。

膝を痛めるまで、特にエスカレーターやエレベーターを探すということはありませんでした。目の前にあれば使うし、なければ階段を使っていました。どこの駅にあるのかないのか、どの辺にあるのかといった知識が全くありませんでした。地下鉄は出口によってあったりなかったり。JRは下りか上りの1方しかない駅が多いように思いました。足の不自由な人の外出は大変だと身にしみました。

3度目の入院する前の1週間、やっと眼科から水泳が解禁になったので、こわごわ泳いでみました。こわごわというのは目ではなく膝です。ほとんど足を動かさず、腕で泳ぎました。それでも体の動きで足もゆったりと動きます。はじめは余計なことをして大丈夫かなと心配したのですが、100mも泳ぐうちに違和感もなくなってきました。初日は30分、10分ずつ増やしていって、1時間泳ぐようになっていました。

そしてまた水曜日に入院。

膝は完治するものなのか、これも自分の体の一部として受け入れていかなければならないのかわからないのですが、入院中ほとんど足を使わなかったからか、膝はまだ頼りないものの、よくなってきたと思います。

これからが問題です。1週間は安静(といっても家事はしてもよし)なので、その間に膝の痛みは消えるといいのですが。そして筋力が落ちてしまっているので、無理をすれば簡単にぶり返してしまいそうです。どのようにしていけばいいのでしょうか。今は痛い時に湿布薬を貼ったり、自宅にある低周波(スクランブルウェーブ)をかけるだけで、もう治療はしていません。

早く普通に散歩や撮影ができるようになりたいです。

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桜が咲いた

固い蕾を膨らませて、咲くべき時を待ち構えていた桜が一斉に開き始めました。
今年は東京が一番早いとのことで、4日火曜日の午前中、目黒川に行ってみました。

木によっては3分咲きから満開までいろいろありました。中目黒界隈
目黒川の桜は都内の川沿いはどこもそうですが、護岸がされていて趣にかけるのが残念です。

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この川は橋が多いのです。緑の橋、赤い橋など。川幅も狭いですし、すぐ川岸に渡れます。
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川沿いに洒落たお店が多いので、そのウィンドウに映る桜を見るのも楽しみの一つかもしれません。
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桜が散る前にまたどこかの桜を見たいと思っているのですが、歩けるかな??

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緑内障 (網膜中心静脈閉塞症) 5 & 膝痛

術後1週間の検診に行ってきました。

担当医が変わりました。若い女医さんで、却っていろいろ聞きやすいかもしれない。

視力検査をしました。少し見えてきているように思うのですが、検査で視力は改善していませんでした。
網膜の腫れはだいぶ治まってきているようです。完全に出血が収まり、腫れがなくなれば、もう少し見えるようになるかもしれないということですが、期待は持てそうにありません。

もらった術後の注意書きに一貫性がないので、先生に質問すると、今度の先生はもう目薬もやめて良い、あと1週間すれば、水泳をしても良いと言います。???とりあえず、目薬を終了しましょう。

2日の日曜日、手術前に先生の許可を得、バスの撮影旅行に参加しました。バスで移動しているので、たいして歩いたわけではありません(それでも1万歩ぐらい?)が、翌日、以前から少し違和感のあった左膝がはばったく、曲げ伸ばしがうまくできなくなってしまいました。1週間家から一歩も出ず、室内を歩いていただけだったからか、自分が思っていたよりずっと筋力が落ちてしまったのでしょう。

翌月曜日、久しぶりにペインクリニックに行きました。処方はヒアルロン酸注射と温熱と漢方薬ツムラ20と23。私はすっかり忘れていましたが、以前にもこのヒアルロン酸注射をしたことがあるそうで、その時、効果がなかったと言ったそうです。今回は打った時から痛く、違和感がありました。時間とともに良くなるどころか、腫れてきて、動かなくなったしまいました。

それなのに火曜日朝、よくなっていたので、大して歩かないからと目黒川に出かけました。歩いているときはいいのですが、上り下りがうまくできません。何やら一日中足を引きずって歩いていたようです。我ながらいい年してバカですね。どうして慎重さに欠けるのでしょうね。

寝ている間に回復するということは使ってはいけないということなのでしょうか。翌水曜日の朝だいぶ具合がいいと思いましたが、大学病院の眼科からはやっとの思いで帰り着きました。庇っていたからか、左ばかりか右膝も痛くなり、身体中、筋肉痛を起こしてしまいました。

体は一箇所具合が悪くなると、次々と連鎖するようです。相変わらず肋間神経痛は疼いています。動いていないので、体重の増加も気になります。増加すれば膝への負担も増します。何事もほどほどというペースを守れない自分に責任があります。

さて、今日、かなり良くなってきました。違和感は残っているものの、膝の存在を忘れています。今日じっとしていたら、明日には治っているでしょうか。

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『半席』 青山文平

作者青山文平は1948年神奈川県生まれ。2016年、『つまをめとらば』で第154回直木賞を受賞。この作者の本を初めて読みました。

「分別ある侍たちが、なぜ武家の一線を越えたのか。直木賞受賞後、待望の第一作!」

「若き徒目付の片岡直人に振られたのは、腑に落ちぬ事件にひそむ「真の動機」を探り当てることだった。精勤していた老年の侍がなぜ刃傷沙汰を起こしたのか。歴とした家筋の侍が堪えきれなかった積年の思いとは。語るに語れぬ胸奥の鬱屈を直人が見抜くとき、男たちの「人生始末」が鮮明に照らし出される。本格武家小説の名品六篇。」と書かれています。

本書はそれぞれ約40ページの「半席」、「真桑瓜」、「六代目中村庄蔵」、「蓼を喰う」、「見抜く者」、「役替え」から成っています。

時は江戸幕府が開かれ200年ほど経った「文化」の世。世は戦もなくなり、平和になり、生涯刀を抜いて人を切ることもなくなった武士達は幕府の官吏としてのお役目を果たしながら、必死で一歩上の階級を登ろうとお役を勤めています。

主人公ほか主要人物は6編共同じ。主人公、片岡直人は20代半ばを過ぎた徒目付(かちめつけ)で、そんな武士の一人です。
それに直人の上司、徒目付組頭の内藤雅之は懐の広い、器の大きな魅力的な男です。それにちょっと得体の知れない浪人澤田源内(時には名前も変える)も登場します。

本書の題名「半席」とは一代御目見(将軍の儀に列席できる)のことで、子孫まで身分が保証される旗本ではありません。彼の父は旗本でしたが、一度きりの御目見で無役になってしまいました。子も旗本と認められる永々御目見以上になるためには、ふたつの御役目に就かなくてはなりません。これは父子二代で達成しても可です。

直人は「半席、半席」とつぶやきながら、落ち度がないように、上からの引きがあるようにと、徒目付を出世のための踏み台と考えて、真面目にお勤めを果たしています。「自分は無理でも、いずれは生まれてくるのであろう自分の子には、要らぬ雑事に煩わされることなく、御勤めだけに集中させてやりたい」と。

上司、雅之は剣の腕もたつが、出世競争から一歩下がったところで、にこにこと釣りや食べ物の話をしています。「旨いもんを喰やあ、人間知らずに笑顔になる」というのが雅之の口癖です。

7年も徒目付をしている雅之のところには、表向きにできない頼めれ御用が持ち込まれてきます。そんな御用を半年に1回ぐらい直人にやってみないかと振るのです。

当時、事件が起き、下手人が逮捕され、自白すれば、お裁きは終わりで、あとは刑の執行を待つばかり。その動機は本人が言わない限り、解明されることはありません。今の時代では考えられませんね。テレビ時代劇、「大岡越前」でも、動機は解明されていたように思うのですが、どうだったでしょうか。この頼まれ御用とはある人からその動機解明を依頼されたものなのです。

それは、あまり出世には役立たないので、直人は渋々引き受けたのですが、その度、人の心の機微に触れ、雅之の魅力に惹かれ、依頼されると引き受けるようになり、若い直人は成長していきます。

この「文化」の時代の浅草、上野、神田、日本橋界隈の空気感がそこにいるように感じられる、素晴らしい描写力です。真面目に生きてきた老武士はプライドが傷つけられると、些細なことから一線を越えて、犯罪人となってしまいます。しかし、自白はしても、その動機を話そうとしません。それでも、死ぬ前にその訳を誰かに話したいと思っているのです。話のきっかけができると、堰を切ったように話し始めます。

平和な時代の階級社会。真面目に勤めを果たす武士達は今の平成の世の会社員のようです。こんなサラリーマン生活で、雅之のような上司に出会えたら、いいでしょうね。

時代小説を読みなれないので、江戸幕府の組織や読み方が頭に入らず、はじめの数ページは進みませんでした。その組織図が添付されていたらよかったのにと思いました。

単行本刊行にあたって、筆を入れたとのことですが、各編に「半席」や町の説明が入るので、これを整理、削除した方が読みやすかったと思います。

「文化」の時代、人はとにかく歩きます。そんな町の香りが残っているところがあるでしょうか。夏目漱石の明治時代と合わせて、ゆっくりカメラを持って散歩したいとも思いました。

藤沢周平がお好きな方はこの本を面白いと思われると思います。お読みになってください。

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緑内障 (網膜中心静脈閉塞症) 4 2回目の入院

前回の手術から40日過ぎました。手術後少し見えるようになったかなと思った時期もありましたが、再び眼底出血を起こしてしまい、また見えなくなってきていました。前回ほど急激に視力が低下したという感じではなかったので、それほど不安はありませんでした。

予定通り3月27日に入院しました。今度は造影剤の検査も、診察もありませんでした。入院した日は体温、血圧などを測り、目薬をさしただけでした。

今度は大部屋に入りました。5人部屋に私を入れて3人でした。隣のおばあちゃんにはご主人と息子さんが付き添っていました。「手術は何時からなの?」「今日はここに泊まるの?」「あなたは帰っちゃうの?」「こんなところに入ったことがないから、一人じゃどうしていいかわからないよ」「トイレはどこにあるの?」とずっとエンドレステープのように、止まることなく質問し続けているのです。その度にご主人は「3時からだよ。」「そうだよ」「だいじょうぶだよ」と優しく答えています。会話は成立していますが、繰り返し同じことを質問しているので、認知症なのでしょう。昨晩は入院しましたが、宿泊できずに自宅へ連れて帰ったそうです。

私は途切れることのない会話から逃げ出してロビーへ行きました。入院患者のほとんどが白内障のようです。白内障でもかなり見えなくなってから手術を受けた人は、あまり見えるようにならなかったと言っていました。

網膜剥離の人は2週間の入院だそうで、術後ずっとうつむいていなければならないそうです。

今回は大部屋なので、ノートパソコンも持たず、スマホと本のみ持って行きました。前回の個室の時は冷蔵庫、テレビは無料でついていましたが、今度は千円のカードを買ってカードを挿入します。イヤホンを持っていったので、夜はテレビを見ました。

ちょうど、孫のゆうたんがお父さんと広島旅行に出かけていて、Lineで写真入りで報告してくれます。時々返事をしたりして、とてもいい気晴らしになりました。ありがとね。とにかく初日は何もすることがありませんから。天候には恵まれなかったようですが、いい旅行ができたようです。

夜消灯は10時です。その前から眠っていたお隣のおばあちゃんは11時過ぎに目を覚まし、「ここはどこなの?」と大パニックに陥りました。看護師さんが飛んできてトイレに連れて行きました。結局個室に移されたようです。本人曰く、「足はとても丈夫なの。どこまでも歩けるの」と言っていました。認知症になってからの治療は家族も大変ですね。明日自分がそうならなとも限りません。私は夜中に薬を飲んで寝ました。

朝6時から目薬をさしました。昼前に手術が行われました。前回と同じく手際よく手術がすみ、車椅子で病室に運ばれました。同室の二人は退院し、新たに3人が入室しました。ほとんどの人が私と同じ2泊3日ですから、病棟は入れ替わりが激しいです。

手術も終わり、前の晩眠れなかったからか、午後はうつらうつらと眠り続けていました。ゆうたん達は厳島神社を楽しんでいたようで、潮の引いて鳥居の前で潮干狩りしている写真が届きました。

3日目の朝、眼帯が外されました。しばらくすると目の下方からキラキラと無数の金色の星がキラめています。どんどん星の数が増えてきます。診察の時に話しました。そのうち消えるでしょうとのことで、退院する時間にはきらきら星は消えました。

次回の診察は1週間後です。年度が変わり、担当医も移動で、変わるそうです。人が目まぐるしく変わる病院で、手術も担当医ではありませんでしたし、もとよりよく見えない目なので、看護師さんも含め、どの人が自分の担当なのかさっぱりわかりません。これでいいのでしょうか。

無事退院し、視力はちょっと出てきたように感じます。これで少し見えるようになると嬉しいのですが。

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緑内障 (網膜中心静脈閉塞症) 3 & 花粉症

2月17日に退院し、その後、クラビット1.5%(抗菌目薬)を一日3回、ブロムフェナクNa0.1%(非ステロイド抗炎症目薬)一日2回さすことになりました。

目が覚めると昨日よりちょっと見えるようになっていないかなあと思うのですが、右目は退院時よりはいくらか見えるようになったものの、ちょうど見ようとするところの視野が欠けたので、見えそうで、見えません。ですから残念ながら文字は読めないのです。でも、左目で見ているので、日常生活に不便はありません。

27日に診察があり、薬が効いているということで、出血は止まり、網膜の炎症も治まってきてるとのことで安心しました。

退院時にもらった注意事項が書類によって違っていて、自分の都合のいいように解釈したいところですが、慎重な方は安全を期してということなのでしょう。術後2週間でプールはOKという書類もあったのですが、担当の先生がプールの水は汚いから1ヶ月はやめたほうがいいというご意見でした。

運動不足の上に、うちにいる時間が長いとついつい食べ過ぎてしまいます。ここはなんとか運動をしたいところ。中間をとって、しっかりゴーグルをつけて、顔をつけずに背泳ぎを板キックのみすることにしました。
うん、やっぱり体がスッキリして、気持ちがいい。

くすぶっているそんな時、3月5日野田市で行われる「Flight 2017」というイベントに誘われました。航空ショウかと思ったら、鷹匠の大会でした。これについては後日アップします。

先週末から盛んに飛び散っている花粉、関東平野の真ん中の野田では大量の花粉が舞っていたのでしょう。翌日は目が腫れ、目やにがいっぱい。そしてすごくかゆい。手術した目が炎症を起こした恐れもあるので、かかりつけの眼科に飛んで行きました。診断は花粉症でした。

目薬をさらに花粉症用の2種類、リボスチン1日4回、フロメトロン(かゆみがひどい時)さすことになりました。こちらは両目、以前からさしているのは手術した目のみ。間違えそう。。。

現在は痒みも治まり、抗炎症目薬と、このリボスチンのみをさしています。
それにしても今年の花粉はひどい。アレグラを飲んでいますが、朝からくしゃみが出ていて、くしゃみが始まると鼻水が出てきます。こちらも後1日月以上は続きますね。

手術から3週間が過ぎました。早く普通に泳ぎたい。こうして考えると私には写真より水泳の方が大切のようです。

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