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『国家の罠ー外務省のラスプーチンと呼ばれて』  佐藤優 

旅行記もまだ旅半ばですが、少しずつ読んでいた『国家の罠』を読み終えたので、ちょっと中断して、本の感想を。

著者佐藤優は1960年生まれ。同志社大学院で、神学で修士号取得後、外務省入省。ロシアの日本大使館を経て、外務省国際情報局分析第1課に勤務。本書で毎日出版文化賞特別賞を受賞。『自壊する帝国』、『獄中記』、『交渉術』など書ききれないほど著書が多い。

「著者はロシア外交のプロとして鳴らした外交官佐藤優であったが、2002年、いわゆる「鈴木宗男事件」で背任と偽計業務妨害の容疑により逮捕された。512日間に及ぶ拘置、独房生活の末、今年2月の第1審で下された判決は「懲役2年6カ月、執行猶予4年」。著者は即日控訴の手続きを取った。

 本書は、著者の目が捉えた事件の内幕を赤裸々に綴った手記である。逮捕前夜に渦巻いていた外務省内部の権力闘争や自民党の内部抗争、さらには本件を「国策捜査」であると明言したという検事とのやり取りを、冷静に再現していく。また、政治家・鈴木宗男を著者は極めて高く評価している。バッシングにさらされた“腹黒い政治家”というイメージとは対極にあるような意外な人物像が浮かび上がってくる。

内容紹介
ロシア外交、北方領土をめぐるスキャンダルとして政官界を震撼させた「鈴木宗男事件」。その“断罪"の背後では、国家の大規模な路線転換が絶対矛盾を抱えながら進んでいた――。外務省きっての情報のプロとして対ロ交渉の最前線を支えていた著者が、逮捕後の検察との息詰まる応酬を再現して「国策捜査」の真相を明かす。執筆活動を続けることの新たな決意を記す文庫版あとがきを加え刊行!」 と書かれています。

***
まず、この事件から15年経ってしまったことに驚きます。当時新聞記事を鵜呑みにしていたので、恫喝するヤクザのような政治家鈴木宗男とその影にいる眼光鋭いノンキャリ外交官佐藤優というイメージでした。

本書を貸してもらったので、トロトロと読み始めました。

こちらサイドの話をまた鵜呑みにしていいのかという問題もありますが、とにかくイメージが180度変わりました。恐ろしいことですね。

本書の構成も文章もわかりやすく、外交問題、国際政治、北方領土、特捜の取り調べ、政官の関係などに疎い素人にも理解しやすく、克明に書かれています。この「克明」は「太平記」を拘置所で繰り返し読んで、学んだというのですから恐れ入ります。

本書は次の構成になっています。
序章 「わが家」にて
第1章 逮捕前夜
第2章 田中眞紀子と鈴木宗男の闘い
第3章 作られた疑惑
第4章 「国策捜査」開始
第5章 「時代のけじめ」としての「国策捜査」
第6章 獄中から保釈、そして裁判闘争へ
あとがき 文庫本あとがき

外交官現役中も勾留中も、とにかくぶれることなく、精力的に「仕事」をし、冷静に相手に提示していきます。特捜の西村検事との人間くさいやりとりとお互いに対する敬意。ヤクザの仁義を思わせる、一度信頼した人間(鈴木宗男を含む)をとことん信頼する厚い性格。弁護人がいくら保釈を促しても、拒否する筋の通し方。どれ一つとっても尋常な人ではありません。独居房生活すら看守ともいい関係を作り、たくさん読書ができ、思索ができ、文が書け、語学の勉強ができると楽しんでしまうのですから。

実名でリアルな会話文で出てきますので、結構シビアです。鈴木宗男への信頼に対し、田中眞紀子氏に対する評価は最悪(ひどいとは思っていたけど)。虚偽証言をする外務省職員や学者。

逮捕後三日目に「これは国策捜査」と言ったのは西村検事の方だった。
西村 「国策捜査は『時代のけじめ』をつけるために必要なんです。時代を転換するために、何か象徴的な事件を作り出して、それを断罪するのです」
佐藤 「今まで、普通に行われてきた、否、それよりも評価、奨励されてきた価値が、ある時点から逆転するわけか」
西村 「評価の基準が変わるんだ。何かハードルが下がってくるんだ」(中略)
西村 「時々の一般国民の基準で適用基準は決めなくてはならない。(中略)外務省の人たちの基準が一般国民から乖離しすぎているということだ」

鈴木宗男氏は田中角栄同様、ひと世代前の親分肌の政治家のようです。

佐藤氏はクリスチャン。命は一つだが魂はたくさんあるという。あとがきで、ナショナリストしての魂、知識人としての魂、キリスト教徒としての魂があった、と述べている。

外交官としてインテリジェンスに関わっていた時より、今の執筆中心の生活の方が氏には向いているだろう。この本一冊しか読んでいませんが、この人の人物像スケールも歴史が証明するのでしょうか。

面白い本でした。
海の向こうの「ロシアスキャンダル」はどうなるでしょうか。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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