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『伯爵夫人』 蓮實重彦

図書館に貸し出しを申し込んでから半年近く経って届きました。

本書の著者は元東大総長の蓮實重彦、1936年東京生まれ。仏文学者、映画評論家、文芸評論家、小説家。2014年『「ボヴァリー夫人」論』刊行。

元東大総長という肩書き、本書で三島由紀夫賞受賞、その時の「不機嫌記者会見」、80歳という年齢、話題にならないわけがありません。

三島由紀夫賞受賞の記者会見において不機嫌であったことから、受賞を喜んでいるかと記者から問われ、「はた迷惑な話だと思っております。80歳の人間にこのような賞を与えるという機会が起こってしまったことは、日本の文化にとって非常に嘆かわしいことだと思っております」と答え、いしいしんじのような若手が受賞に相応しいとし、自分を選んだことを「暴挙」とまで言い放ったそうです。

「世界の均衡は保たれるのか? エロスとサスペンスに満ちた文学的事件! 帝大入試を間近に控えた二朗は、謎めいた伯爵夫人に誘われ、性の昂ぶりを憶えていく。そこに容赦なく挑発を重ねる、従妹の蓬子や和製ルイーズ・ブルックスら魅力的な女たち。しかし背後には、開戦の足音が迫りつつあるらしい――。蠱惑的な文章に乗せられ、いつしか読者は未知のエクスタシーへ。著者22年ぶりとなる衝撃の長編小説。」


この本を手にし、パラパラとめくった時から、なにか違和感を感じました。段落が長く、1ページにほとんど隙がないくらい文字が埋まっているのです。そして読むと会話は多いのに、地の文の中に埋め込まれていて、いわゆる「」といった会話の区切りがありません。

ナレーターの視点が次々と変わっていくのに、誰の会話かわからないということはまったくなく、どうしたらこういう文が書けるのかいう不思議な本です。

そして、このブログに載せるのをためらうほどエロチックなのです。言葉がアラビアンナイトのように露骨で、ストレートでそのものズバリ表現されていて、ここに引用することもできません。

物語は日米開戦前夜の東京。主人公は二朗という帝大法科の受験を控えた旧制高校生と、二朗の家に住む「伯爵夫人」と呼ばれる得体のしれない女性。年上の女性が未成年の少年に手ほどきをするお話です。そこに、二朗の従妹の蓬子が背伸びして、好奇心いっぱいで、二朗を振り回すのです。

映画評論家でもある作者は古い映画のいろいろな主人公、俳優を登場させます。本書の二朗も作者を思わせる映画好きです。

何かを暗示するように同じ表現が繰り返し出てきます。例えば、「ばふりばふりと回って重そうな回転扉」と「尼僧が手にしている盆の上のココア缶にも同じ角張った白いコルネット姿の尼僧が描かれており、その尼僧が手にしている盆の上にも同じココア缶が置かれているのだから、この図柄はひとまわりずつ小さくなりながらどこまでも切れ目なく続く」のドロステ・ココアの缶。

本日、12月7日の朝日新聞の「回顧2016文芸」欄で、「青年と元高級娼婦とのエロチックな交流を自在な筆致で描いた怪作。日米開戦前夜を生きる女性たちのしたたかな強さが痛快で、若手作家たちが描き出す現在の息苦しさとの対照が印象的だった。」と書かれていて、片山杜秀氏が今年の3点の中の1点に選んでいます。

私には実験的な本だったようにも思えますが、ポルノ小説のようにも思えます。作者の狙いが今ひとつわかりませんでした。そんなにお薦めの本とは思えなかったのですが、読みが浅いですか。

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イスラエル旅行記が一向に進みません。年内には終えたいと思っているのですが。。。

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