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『サラバ!(上・下)』 by 西加奈子

本書は37歳になるまでの少年の成長記であり、そしてかなり変わった家族の記録でもあり、心の変遷記でもあります。
700ページを超える長編大作です。

著者西加奈子は1977年生まれ。父の赴任先イランのテヘランで生まれ、エジプトで幼少期を過ごす。本書で直木賞受賞。

「サラバ———
その力の途轍もなさに
彼はまだ、少しも
気づいてはいなかった。

1977年5月、圷歩(あくつあゆむ)は、
イランで生まれた。 
父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。
イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに―。」


美形の両親と娘と息子。美しく、豊かで幸福な(はずの)4人家族。

僕(歩)は出生のときから、「この世界に,左足から登場した。母の体外にそっと、、、」というように、子供ながら目立つことの嫌いで、自分の気配を消して、その場の空気になじむことを特技とする子供だった。母親に似て美しい歩。

一方4歳上の姉は「私を見て」と周囲の目を集めたいばっかりに、奇行に走り、結果周囲から浮いて疎外されてしまう。美しいとは言えない姉。歩は物心ついた頃から、姉を反面教師として目立たなく生きる術を学ぶ。

母親は自分が楽しく、幸せになることに精一杯で、世間でいう母親らしいことをしない。この姉(娘)と母親は小さい時からまさに「相性」が悪く、全く折り合うことすらできず,反目し合う。

父は異国の地で、奇行を繰り返す姉にもおとなしい歩にも愛情を注ぎ、母を愛してきた。ひたすら働く父。

成長するにつれ、姉の奇行は激しさを増していき、母との対立も深刻化していく。この奇行さは半端ではない。どうしてこういう娘になったのだろうか。

カイロで出会ったヤコブとの友情。ヤコブによって世界が広がり、温かい家庭も知る。ヤコブと二人だけの別れの言葉、「サラバ」。元はアラビア語の「マッサラーマ」が「マッサラーバ」となり、「サラバ」が二人をつなぐ魔法の言葉となっていった。

歩が小学一年生のときに移住したエジプト・カイロで1通の手紙が届き、突然解体が始まり、両親は離婚する。帰国後、大阪にある母の実家の近くで暮らすことになる。祖母、叔母,そして近所に住む矢田のおばさん。
歩はサッカー少年となり、高校のサッカー部で、本、音楽にも詳しい、須久という親友もでき、恋人もできます。

ここで上巻が終わります。

著者西加奈子は性別を替え、同じ生年、同じ生地という共通点を持つ主人公を登場させました。歩は、17歳のときに阪神大震災を体験し、姉の貴子は震災によって大きな心の傷を負い、信仰(?)生活を送るようになり、奇行を繰り返すようになります。親友の須久も震災によって学校に来なくなります。歩は東京の大学に進学し、姉弟、母息子、そして須久との距離は遠くなっていきます。

歩は恋人に
「歩は、いつも,頑張っている人のことを見下してる」と言われます。
「いつまで、そうやっているつもりなの?」「僕はその質問から全力で逃げていた」

少年期に出会い、成長期にふれあった人たちと大人になって再会し、歩はまた新しい1ページを歩むのです。

後半まとめ過ぎの感はありますが、壮大で気持ちのいい本でした。アラフォーの人が読んだらもっと心揺さぶられるものがあるのではないでしょうか。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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