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『教団X』 by 中村文則

話題作『教団X』を読んでみました。567ページの長編で、宗教、国家、公安、宇宙、脳科学、医学、飢餓、テロ、愛、神、運命、エロ、何でもありのてんこもりの小説です。あまりに長くて図書館の返却期日をすぎてしまいました。

作者中村文則(1977生まれ)は「土の中の子供」で芥川賞を受賞。

「謎のカルト教団と革命の予感。4人の男女の「運命」が重なり合い、この国を根底から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。」

教祖、師らしき人物が4人出てきます。どんな人物が教祖となりうるのか。洞察力?透視力?カリスマ性?
ここに登場する教祖はオウム真理教の麻原彰晃を思い出させるセックス好きです。

イントロでは楢崎透が突然消息を絶った恋人、立花涼子を探している。涼子はいい噂を聞かない小さな宗教団体にいるらしい。その団体の長(思想家?教祖?)は松尾正太郎。松尾は大変な資産家で、松尾の家に松尾の説話を聞くために人が集まってくる。この内部のものたちはこの団体は宗教ではなく、来るものは拒まないと言っている。

もう一つが沢渡が主宰する教団X。警察や公安にマークされている。松尾と沢渡は同じ教祖(鈴木)の弟子のようなもの。沢渡の元に涼子の兄高原(再婚同士の兄妹)や涼子がいるが、二人はずっと性的関係にあり、愛し合っている。それに松尾と妻芳子。この4人の男女が主人公と言えるだろうか。

4人目の教祖は高原がアフリカで出会ったテロ集団の長。

松尾の説教(説法)が延々と続く。多分全体の5〜6分の1ぐらい。仏教が平易な言葉でわかりやすく語られている。巻末に参考文献が付与されているが、作者中村がそれらを参照して執筆したのだろう。大変な博識で感嘆するしかない。
涼子を探しにきた楢崎も松尾の話に引かれていく。

人の体は原子や陽子の「ゆるい集まり」であり、 一ヶ月もすれば体のすべての原子が入れ替わるという。

松尾正太郎の病死で前半が終わります。この松尾の死に際が感動的です。

「無数の、素粒子が、ゆらゆら、揺らめいて、物語をつくっていくんだよ。世界はすごいねえ」
「僕とよっちゃん(妻の芳子)の物語も、この偉大な世界の上にあったんだよ」

沢渡の教団Xは男女が入り乱れるセックス教団で、結構滑稽な性描写が執拗に繰り返される。セックス教団たる理由は述べられているが、これ以上のセックス描写はこの本には不要です。

教団X信者たちが何に引かれて集まったのか、その説得力がない。最もオウム真理教もそうだった。外部から見てあんな薄汚い男の何がよくて、優秀なエリートたちが殺人を犯していったのか今もわからないままだ。

この『教団X』は作者が削除、校正したら、もっと読み応えのある、読みやすい本になるのではないだろうか。
内容的にはとても興味深い本でした。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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