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『スクラップ・アンド・ビルド』羽田圭介

又吉直樹(1980年生)と同時に芥川賞を受賞した羽田圭介(1985年生)の作品です。彼は過去3回芥川賞候補に挙がり、4度目にして受賞しました。

こちらは87歳の祖父を介護する28歳の転職活動中の青年のお話です。

孫の健斗は、ともに暮らすじいちゃんが毎日のように「早う死にたか」とぼやくのを聞き、世のため、じいちゃんのため、じいちゃんの願いを叶えてあげたいと考えます。

健斗は日々ハードな筋トレをして、肉体再構築中で、就活も行いながら、行政書士の試験勉強をしています。働く母親の代わりに「孝行孫」としてじいちゃんのお世話をしています。

過剰な手助けは症状を悪化させ寝たきりになり、認知症になりやすい。「自分で出来ることは敢えて手を出さず、自分でやる」という自立支援的な行動が運動機能の衰えを防ぐと言われています。

しかし健斗は少しでも早くじいちゃんの願いを叶えるため、迅速にじいちゃんの手足となることにより老人の身体能力を衰えさせ、「自然で尊厳ある死」を迎えさせようとするのです。

薬漬けにされ、介護システムの発達により「生かされている」祖父に対し、人間としての尊厳や人格を否定され延命しているのは理不尽だと思います。しかも、働く人の税金で。

今の28歳の健康な男性は心身ともにこんなにシンプルなんでしょうか。健斗はどんな場合でも、暗くならず、前向きです。

一方のじいちゃんは体調の悪い時には認知症の狭間にいるのでしょうか。このじいちゃんは孫の前でいろいろな顔を見せ、なかなかしたたかで愛すべき老人です。若い羽田がこのじいちゃんを巧みに描けたことで、この小説は成功したと思います。じいちゃんの「早う死にたか」が、本当に早く死にたいと言っているのか。

又吉の『火花』より短く、一気に読めましたが、二編を読み終えて、読後の余韻としては『火花』に軍配が上がります。
まだ30歳の羽田はすでに作家生活も12年になるそうです。小説を書くための構成、筆力はたいしたものと感服しました。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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