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『離陸』by 絲山秋子

絲山秋子(1966年群馬生まれ)、2006年芥川賞受賞。他いろいろな文学賞を受賞している作家ですが、『離陸』が初めて読む作品でした。

本書は昨年出版された本です。「離陸」は滑走路から飛行機が空へと飛び立つ。離陸の誘導路に並んで待つ。離陸は死への旅立ち。人は死を避けられません。それが題名でもあり、この本のテーマです。

著者は「あとがき」で2003年に文学界新人賞を受賞する以前から『離陸』というタイトルで小説を書きたいと思っていたと語っています。2012年1月より2014年4月まで『文学界』に掲載されました。会話の多い文章なので、どんどん読めました。

主人公は佐藤弘(ひろむ)という国交省の奥利根川のダムの管理をしている20代の男性。50歳近い女性作家が20代から30代の男性を主人公として描いています。この佐藤くんはなかなか好感の持てる男性なのです。

彼は深い雪のダムで星を見ていると、大きな黒人からいきなり「サトーサトー」と呼びかけられ、「女優」を探しいるので、一緒に探してほしいと依頼されます。

「女優」の名は乃緒(のお)で、数年前までサトーの恋人でしたが、突然彼をふってみんなの前から消えてしまいます。カリブ海出身の黒人、イルベールはパリで乃緒と出会いましたが、乃緒は自分の4歳の子供ブツゾウをイルベールに預け、またもや失踪してしまいます。それでイルベールはブツゾウの母親を捜しているのです。

それからしばらくして、サトーは矢木沢ダムからパリのユネスコ本部に転勤になり、イルベールやブツゾウと出会い、そして冷蔵庫を修理に来てくれた電気屋のリシューと恋に落ちます。

そこから通常のラブストーリーとはならず、サスペンス、SFっぽくなっていきます。暗号の謎解き、タイプスリップ、スパイ、亡命と言った話が入りこんで、あれあれどこへいくのかなと思いました。作者はどんな意図でこういった要素を入れたのでしょうか。サトーや周辺の人物や生活がリアルに描かれているのに、こうした筋立ては必要だったのでしょうか。

サトーの人生に絡む乃緒の過去と現在の謎。奥利根川のダムからパリ、そして熊本に転勤となり、その間にサトーの大切な人が次々と離陸していってしまいます。サトーはそれらの人を見送ることになるのです。

奇想天外な筋が絡むのに読後感は気持ちのいいものでした。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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