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『海賊とよばれた男 上』by 百田尚樹

本書は2003年本屋大賞を受賞した本です。百田尚樹の作品を読むのは『永遠の0』以来です。

この間都知事選があり、立候補した田母神俊雄を応援し、演説で他の候補を「人間のくずみたいなもの」と発言したなどの「事件」がありました。ああこんなレベルの人なんだと、なんか読むのが嫌になっていましたが、長いこと待って入手したので、読み始めました。

「「ならん、ひとりの馘首もならん!」--異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、旧海軍の残油浚いなどで糊口をしのぎながら、逞しく再生していく。20世紀の産業を興し、人を狂わせ、戦争の火種となった巨大エネルギー・石油。その石油を武器に変えて世界と闘った男とは--出光興産の創業者・出光佐三をモデルにしたノンフィクション・ノベル。」

本書上巻は第1章「朱夏 昭和20年〜昭和22年」の敗戦直後の経済混乱期の国岡鐵造の血のにじむような奮闘努力の時代と第2章「青春 昭和18年〜昭和20年」の国岡が生まれて起業して、石油会社を大きくしてから終戦までが描かれている。

骨太で気骨あふれる、並外れたスケールの大きな男のお話です。読みやすく、面白く、あっという間に読み終えました。会う人を魅了する「人たらし」。息子の家庭教師をした鐵造の人柄に惚れ込み、起業するという鐵造に何も言わずに財産を処分して資金を提供する日田重太郎。日田はとことん鐵造を支える。

人の何倍も働く国岡と国岡商店の店員たち(社長は店主、社員は店員と書かれています)。軍隊もびっくりするくらい統制の取れた機敏に動く組織。よく史実を調べて書かれているので、状況がよくわかり引き込まれます。

しかし、彼に敵対する人物はすべて「悪」として描かれており、それがこの本をつまらなくしています。結婚12年目に子供ができなかったために、鐵造の元を去る妻。当然夫婦の機微があったはずですが、こうした部分の掘り下げが乏しい。

モデルとなった出光佐三の興した出光興産は、福岡県門司で石油小売を業とする「出光商会」として1911年(明治44年)に創業された。1940年(昭和15年)に現法人が設立され、戦後高度経済成長の波に乗り、石油の輸入・精製を手がける民族資本の元売大手として発展した。2000年代前半まで、サントリーなどと同様、“非上場の大企業”として知られていたが、時代背景から開かれた企業を目指すべく、2006年(平成18年)10月24日に東京証券取引所一部に上場した。
創業時より上場前まで「大家族主義」という日本的経営を標榜し、タイムカードや定年制が無かった(勤務時間管理及び定年制は、数年前より導入)。また、上場まで長らく資本金10億円という過小資本状態であった(但し相対する負債も創業家及び創業家関係会社による劣後債務であり過小資本とは断言できない)。(WIKIによる)

ゼロ戦から降り立ち、敬礼する『永遠の0』の宮部もちょこっと出てきます。

出光にお勤めの知り合いから「非上場、家族主義」という社の方針をお聞きして独特な会社と知っていました。いま出光は東証1部に上場し、社風は変わったのでしょうか。
自ら前向きに仕事に取り組めるよう、目的意識を持って働く国岡商店の店員たち。鐵造の家族主義がなかったなら、国岡商店は3Kをものともしない社員を酷使する「ブラック企業」すれすれ。いまの成果主義を追い求め、殺伐とした企業の実態を鐵造が見たら、何というのでしょうか。

そして出光美術館には鐵造の愛した仙厓をはじめ陶磁器、書など素晴らしいコレクションがあります。私の大好きな美術館の一つです。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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