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『一週間』井上ひさし

今回は井上ひさしの遺作となった 『一週間 』です。なんとも不思議な本でした。読みながらひさしワールドの舞台イメージでき上がり、戯曲を読んでいるようでした。歴史書でもあります。シベリアで抑留された日本人捕虜の一週間を書いたものです。凄惨な話なのに、山崎豊子の『不毛地帯』のような暗さはなく、ひさし特有のユーモアに満ち、登場人物は饒舌です。『不毛地帯』のモデルとも言われた瀬島龍三参謀が実名で出てきます。

この『一週間』はジェットコースターのような一週間なのです。

『一週間』は小説新潮 に2000年から2006年にかけて数度の中断をはさみながら連載され、連載 終了後に改稿を経て出版される予定になっていたそうですが、作者が本年4月に亡くなったために改稿されませんでした。

シベリア抑留では酷寒の地、日本人軍事捕虜60万人のうち1割が過酷な強制労働と栄養失調で亡くなったと言われています。(シベリア強制労働者数はさらにずっと多いとの説もある)極東赤軍が収容所内の自治を旧日本軍の将校に委ねたために、旧日本軍の階級制度がそのまま温存された収容所では日本人将校による食料搾取が行われていた、また日本が戦地からの帰国者の受け入れ態勢が整っていなかったため、ソ連との取り決めにより、ソ連残留を希望したと同書は語っています。

主人公小松修吉は共産党の地下活動に加わり逮捕され、市ヶ谷刑務所で拷問を受け転向、釈放後、新天地満州に渡り、映画協会の仕事をしていたが、守備隊に動員され、満洲の黒河で極東赤軍の捕虜となった40代の男です。ロシア語、満州語、中国語が堪能。強制労働に耐えていたが、ある月曜日に突然ハバロフスクにある日本新聞社に移送されます。日本人捕虜の再教育のために極東赤軍総司令部が作った新聞です。ここで、脱走に失敗した元軍医・入江一郎の手記をまとめるよう命じられます。入江から若き日のレーニンの手紙を入手しますが、これがレーニンの裏切りと革命の堕落が明らかになる、レーニン自筆の手紙だったのです。
日本新聞社には日本語使いの名手のロシア将校が集まっていて、レーニンの手紙を武器に、小松は極東赤軍を相手に、捕虜収容所の改革と自らの帰国に向け、命を張った駆け引きが行われます。数日の間どんでん返しが続くのです。

それぞれの人物描写も舞台俳優がイメージできます。いつか戯曲化され、きっとこまつ座の演じる日が来るでしょう。

これは井上ひさしの反戦の遺言でもあります。

ところで「レーニンの手紙」って実在したのでしょうか?井上ひさしの創作物?

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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