今年は寒いですね。
雪景色を撮りに行ったので、その写真を載せたいところですが、まだ整理ができていないのです。
さて、日頃手にしない本を借りて読んだので、また本の紹介です。
題名は『能 650年続いた仕掛けとは』
「なぜ650年も続いたのか――。足利義満、信長、秀吉、家康、歴代将軍、さらに、芭蕉に漱石までもが謡い、愛した能。世阿弥による「愛される」ための仕掛けの数々や、歴史上の偉人たちに「必要とされてきた」理由を、現役の能楽師が縦横に語る。「観るとすぐに眠くなる」という人にも、その凄さ、効能、存在意義が見えてくる一冊。【巻末に、「能をやってみたい」人への入門情報やお勧め本リスト付き】」
著者は安田登氏。能の流派の家元に生まれた人ではなく、元高校の先生だそうです。24歳で初めて能「松風」を見て、「幻視体験」をし、ワキ方の能楽師の門をたたいてプロになった人で、下掛宝生流の能楽師です。能に対する熱い思いがほとばしっていて、一人でも多くの人に能に触れて、能の良さを知ってもらいたいと念じている人です。
私は薪能、狂言など、何回か見たことがありますし、若い頃に能に夢中になっていた人も出会ったし、職場に金春流の人もいましたが、残念ながら私は能に魅せられることはありませんでした。本書を読むと、私の心の能への扉が開かれていなかったみたいです。
本書は
はじめに
第一章 能はこうして生き残った
650年続いた理由
第ニ章 能はこんなに変わってきた
第三章 能はこんなふうに愛された
第四章 能にはこんな仕掛けが隠されていた
第五章 世阿弥はこんなにすごかった (この辺りから面白くなっていきます)
第六章 能は漱石と芭蕉をこんなに変えた (そうか、謡や能は必須の教養だったのですね。良いものだけが長く残っていくのですね。)
第七章 能は妄想力をつくってきた (この章が一番面白かったです)
第八章 能を知るとこんなにいいことがある (蛇足の感あり)
〈付録〉「能を観たい、習ってみたい、知りたい」方へ
著者は能は過去のものではなく、「今に生きる」、「今に活かせる」芸能だということを語りたかったのだと思います。
この本を読んでほんのちょっとだけ能の基礎知識ができたので、忘れないうちに観たいものだと思います。
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インフルエンザが大流行しているとか。今のところ免れていますが、孫のかい(6歳)がかかってしまい、今登園停止となっています。
皆様もくれぐれもマスク、手洗い、うがいをお忘れなく。
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