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『暗幕のゲルニカ』  Guernica Undercover 原田マハ

本書『暗幕のゲルニカ』は元キューレーターの原田マハの作品で、私はアンリ・ルソーを書いた『楽園のカンヴァス』以来2冊目です。
本書で2016年本屋大賞受賞。本のカバーは「ゲルニカ」です。

ちなみに作者原田さんの「マハ」という名はピカソと若き愛人マリー=テレーズとの間の娘の名前だそうです。作者がどんなにピカソを敬愛しているかがわかりますね。

「反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの「ゲルニカ」。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が「ゲルニカ」を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説」

「芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ。−ー パブロ・ピカソ」

本書は
序章   空爆  1937年 パリ/2001年 ニューヨーク
以下同様に各章は、ピカソの時代と本書の主人公であるMoMAのキューレータ-八神遥子の2001年からとが交互に描かれています。

第一章  創造主、 第二章  暗幕、 第三章  涙、 第四章  泣く女、 第五章  何処へ
第六章  出航、 第七章  来訪者、 第八章  亡命、 第九章  陥落、 第十章  守護神、 第十一章 解放

最終章  再生  1945年 パリ/2003年 ニューヨーク

となっています。

1997年夏、私もマドリッドのソフィア王妃芸術センターを訪れ、展示されていた「ゲルニカ」をじっと見つめました。この作品のためだけに入場した美術館でしたから。縦350㎝、横780㎝というとても巨大な絵です。その時にあまりに大きくて移動させることができないので、他美術館での展示はできないと聞いた記憶があります。お土産に「ゲルニカ」のポストカードやマグカップを買って帰りました。あまりコーヒーが美味しくなるようなカップではありませんが。

ピカソは91歳(1973年)まで生きた画家で、作品も多く、日本でもなんどもピカソ展が開催されて、実物を見ていますが、この「ゲルニカ」はモノクロで、他の作品と全く異なっていました。


ピカソはスペイン共和国政府から1937年に開幕するパリ万国博覧会のスペイン館のために作品制作を依頼されていました。テーマを思いあぐんでいたピカソはある朝の新聞「ゲルニカ 空爆される/スペイン内戦始まって以来 もっとも悲惨な爆撃――」を読み、アトリエに引きこもって一気に「ゲルニカ」を描き上げます。

ピカソの愛人で、「泣く女」などのモデルとなった写真家のドラ・マール。のちに「ゲルニカ」制作過程の写真を撮影し、ピカソがどのように制作していったのかを記録したと評価されています。本書のピカソ時代の主人公で、彼女の目から、「ゲルニカ」誕生とその後の「ゲルニカ」の辿った軌跡が描かれています。

一方、日本人の若きピカソ研究者、八神瑤子はニューヨーク近代美術館(MoMA)に採用されたが、夫、イーサンは2001年のワールド・トレード・センターを襲ったテロで帰らぬ人となります。

このドラとヨーコを結ぶのがスペインの貴公子のパルド・イグナシオで、彼がドラマのキーパーソンです。

ゲルニカは本物以外にピカソ監修のもと、実物大のタペストリーが3点作られました。その1点がニューヨークの国連本部、国連安全保障理事会の入口に飾られていました。(他2点のうちの1点は群馬県立近代美術館にあるそうです)

2003年2月、国連本部、国連安全保障理事会の入口でコリン・パウエル米国務長官がイラク空爆の演説をした際、このゲルニカは濃紺の布で覆われていたのだそうです。これを囲んで取材していた報道陣は、会見の内容のみならず、「ゲルニカ」が消えたことに衝撃を受けて、大きく報じました。この史実を下敷きに、作者のフィクションが始まったのです。

著者は21世紀の部分は全てフィクションだと断っていますが、私にはどこまでがフィクションでどの部分がノンフィクションなのかわかりませんでしたが、最後のヨーコのサスペンスは不要だったのではないかと思います。ドラに子供がいたというのはドラマチックでしたけど。

読みやすく、面白かったです。お読みになってみてください。

テーマ : 日々のつれづれ - ジャンル : 日記

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